はじめに:iPhoneだけで開発できる時代
最近、Claushというアプリを使ってiPhoneからVPSに接続し、Claude Codeで開発作業をこなしています。外出先でも、ソファの上でも、ノートPCを開かずに作業できるのは思った以上に快適です。
ただ、そこで重要になるのがVPS選びです。Claude Codeを快適に動かせるスペックで、かつコストが抑えられるサーバーはどれか?いろいろ試した結果、今はHetzner CX43に落ち着いています。
この記事はシリーズの第1回です。第2回は自宅サーバー+VPN編、第3回はVPS vs 自宅サーバー比較編を予定しています。
Claude CodeにVPSは何が必要か?
Claude CodeはLLMベースのCLIツールです。重い計算をVPS上で行うわけではなく、APIリクエストをAnthropicのサーバーに送り、結果を受け取るだけです。つまり、VPS自体に超高性能なスペックは不要です。
Claude Code自体のスペック要件
Claude Code自体はAnthropicのAPIを呼び出すCLIツールに過ぎない。テキストのやり取りだけなので、サーバーリソースはほとんど消費しない。スペックを左右するのは「サーバー上で何をするか」だ。
用途別おすすめスペック
| 用途 | CPU | メモリ | おすすめプラン |
|---|---|---|---|
| Webサイト管理・ファイル編集・Git操作 | 2vCPU | 2〜4GB | Hetzner CX22(月4ドル前後) |
| Node.js/Python等の軽い開発 | 2〜4vCPU | 4〜8GB | Hetzner CX32(月6ドル前後) |
| Dockerを使った開発 | 4〜8vCPU | 8〜16GB | Hetzner CX43(月10ドル前後)← 筆者使用 |
| 大規模ビルド・CI/CD・複数サービス | 8vCPU以上 | 16GB以上 | Hetzner CX53以上 |
Webサイト程度の開発であれば、CX22やCX32で十分。Dockerや複数サービスを並行して動かす場合にCX43が活きてくる。
主要VPSプロバイダー比較
| プロバイダー | プラン | 価格(月額) | 備考 |
|---|---|---|---|
| Hetzner CX43 | 8vCPU/16GB | 約$10 | 最強コスパ・おすすめ |
| Vultr | 4vCPU/16GB | 約$24 | やや割高 |
| DigitalOcean | 4vCPU/8GB | 約$24 | 人気だが高め |
| さくらVPS | 4vCPU/8GB | 約¥3,300 | 国内サーバー |
| ConoHa | 4vCPU/8GB | 約¥3,200 | 国内サーバー |
Hetznerの価格破壊ぶりが一目瞭然です。同等スペックのVultrやDigitalOceanと比べて2〜3倍安いのに、パフォーマンスは遜色ありません。
ヘルシンキのサーバーでも遅延は気にならない
「フィンランドのサーバーを日本から使うのはラグが心配では?」という疑問は当然です。しかし実際に使ってみると、全く問題ありません。
理由は2つあります。
1. SSHはテキストベースで遅延に強い
ゲームのように1ミリ秒単位のレイテンシが問題になることはありません。SSHのターミナル操作はテキストのやり取りなので、100〜150msの遅延があっても、体感ではほぼわかりません。
2. APIコールはAnthropicのサーバーへ
Claude Codeの実際の「考える作業」はAnthropicのサーバーで行われます。VPSの場所がどこであれ、最終的なレスポンス速度に大きな差は生まれません。
ヘルシンキを選んでも、東京を選んでも、Claude Codeの使用感に差はほぼないと言えます。
Hetznerの始め方
ステップ1:アカウント作成
hetzner.com でアカウントを作成します。クレジットカードが必要です。
ステップ2:プロジェクト作成
ダッシュボードで「New Project」を作成します。プロジェクト名は何でも構いません。
ステップ3:サーバー作成
「Add Server」をクリックし、以下を選択します。
- Location: Helsinki(または Falkenstein)
- Image: Ubuntu 22.04 または 24.04
- Type: Shared vCPU → CX43
- SSH Key: 事前に登録しておく
ステップ4:SSHキーの登録
ローカルで ssh-keygen を使って鍵ペアを作成し、公開鍵をHetznerに登録します。
ステップ5:起動 → Claushで接続
サーバーが起動したら、IPアドレスをClaushに登録してSSH接続。あとはClaude Codeをインストールして開発開始です。
# サーバー接続後
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/anthropics/claude-code/main/install.sh | bash
まとめ
- Claude Code自体はAPIを呼ぶだけなのでサーバーリソースはほぼ不要。スペックは用途次第
- Webサイト管理程度なら**CX22(月4ドル)で十分、Dockerを使う場合はCX43(月10ドル)**が最適
- Hetzner CX43(8vCPU/16GB/月$10)は競合比2〜3倍安く、最強のコスパ
- ヘルシンキのサーバーでも遅延は実用上まったく問題なし
- ClaushでiPhoneから接続すれば、どこでも開発環境が手の中に
VPS選びで迷っているなら、まずHetznerを試してみることをおすすめします。
次回:自宅サーバー+VPNで固定費ゼロの開発環境を作る方法
Claush公式サイトで、iPhoneをあなたの開発端末に。